15年程前から、僕は何度か創作活動として小説(という名の駄文)を書いていました
ですが半年ほど前から、小説を書くことができなくなってしまっています。
僕のこれまでの創作活動と、今小説を書くことができない理由について語らせて頂きます。
書き始めたのは中学時代
自分で小説(という名の駄文)を書き始めたのは中学2年の頃だったと思います。
当時の僕はアニメと漫画にどっぷりハマった中二病真っ盛りのキモオタであり、無駄に盛られまくった設定がまるで作中に活かされず、書きたいアイディアに対してまるで実力が伴わず、寒いパロディやギャグなんかをぶっこんでストーリーも支離滅裂と、今思い返すと本当に酷いものを書いていましたね……。
処女作は1年くらい書いていたものの予定していた半分も書けずに投げ出して放置、それからしばらくして創作意欲が湧いてまた別の小説を書き始めるも1年くらい書いてまた飽きて投げ出し、しばらくしてまた創作意欲が湧いて別のを書き始めたけどまた放置……と、書いては飽きて放置、また書いては飽きて放置を繰り返していたんですね。
ですが3年程前にまた創作意欲が湧いた時「また放置はダメだ、キチンと完結させよう」と、自分の中で作品を一つ完結させることを目標に書き始め、1年半かけて20万字程度の作品を書き上げることができました。
なにをやっても続かなかった自分が初めて何かを達成できたような気がして、その後も創作意欲が継続していたこともあり、創作活動を続けていました。
ですが半年ほど前に、僕は小説を書くのを止めてしまいました。
飽きたのではなく、どちらかというと小説を書くのが怖くなってしまったのです。
小説を書くのが怖くなった
現実逃避してるだけでは? と思ってしまった
現実で上手く行かない人間が異世界に転生して人生大逆転! みたいな所謂「なろう系」の作品は落伍したダメ人間の現実逃避として度々嘲笑されています。
僕は異世界転生ものは書いていませんでしたが普段虐められてるような陰キャが強大な力を得てヒーローになるみたいな話ばっかり書いてたので正直なろう系と大差ないでしょう。
そして僕はチー牛顔で頭も要領も悪く、コミュ障で彼女もいなくて、仕事も全くできない絵に描いたようなダメ人間で、そんな奴が小説を書いたところでみっともない現実逃避以外の何物でもないのではないかと思うようになってしまいました。
これはまさに自分のことを言い当てられているかのようであり「このまま小説なんて書き続けて現実逃避してたら取り返しのつかないダメ人間になってしまう……」という不安を抱えるようになり、僕は小説を書くのが怖くなってしまいました。
小説は収益化できないと思ってしまった
小説を書いていたとき「小説を収益化させる方法はないものか?」と考えておりました。
ですが新人賞を取って作家になるなんてルートは超絶ハードモードだから論外として小説って商材として使うにはあまりにも割に合わなすぎると思ったんですよね。
僕が投稿していた「カクヨム」では、作品に広告を載せて、作品が読まれることで収益を得られる仕組みがありましたが、これで得られる収益なんて本当に雀の涙レベルの微々たるもので、僕が得られたのは4円程度でした。
なるべく多くのPVを得るにはブログを収益化させることばりの戦略も必要になってくるのですが、そんな戦略を考える力もキャッチーな作品を生み出せる能力も僕にはありませんでした。
自分の作品を電子書籍にして売るなんて方法も考えましたがどこの馬の骨が書いたとも知らない駄文を金を出して買ってくれる人がどこにいるというのでしょうか。
幾谷正さんという作家の方が、打ち切られてしまった自分の作品を電子書籍として作り直して販売するということをやっておりますが、一度は賞をとってデビューした凄い人でさえ、電子書籍で作品を売るのはかなり苦労したことが語られています。
絵師さんに魅力的な挿絵を書いてもらえたりしたらまだ違うかもしれませんが、素人が書いた駄文で金を取ろうなど、やはり現実的な考え方ではありません。
「いい年して金にもスキルにもならんようなことに延々と時間を注ぎ続けていていいのか?」と思ってしまうと、僕は小説を書くのが怖くなってしまいました。
絶望的な能力の差を思い知らされた
商業で小説を書いている人って大体大学を出ている頭が滅茶苦茶いい人達ばかりで、高卒でアニメと漫画ばかり見ている僕のような無能な人間は一生掛かっても太刀打ちできないような素晴らしい作品を何本も執筆しています。
商業とまでは行かなくても「カクヨム」のような投稿サイトにも、凄い文章が上手い人達がゴロゴロ溢れてるんですね。
「これだけ凄い人達がゴロゴロいるような世界で、僕がわざわざありきたりな内容の駄作を書いてて意味があるのか?」と、自分のやっていることがいかに無意味かと思ってしまうと、僕は小説を書くのが怖くなってしまいました。
そうして僕は小説を書くのが怖くなり、書くのを止めました
小説を書けるのは凄いことじゃない
小説を書けること自体が凄いことだと言う人がいますが、僕は全くそうは思えません。
小説が書けたとしても現実ではなんの役にも立たないからです。
「一本しか書いてない奴がなにを言ってるんだ」と思われるかもしれませんが、小説を書いて得られたことなんてタイピングの速度が速くなったくらいで、それも今の職場ではなんの役にも立たず、頭が悪すぎて仕事が全くできない無能であることには変わりありません。
小説が好きな友人くらいにしか自分が小説を書いていたことを話したことはありませんが、もし仮に今の職場で「小説書いてたんですよ~」なんて言ったところで「仕事もできない奴がなにやってるんだ」「そんなことする暇があれば仕事覚えろよ」というぐうの音も出ない正論で一蹴されてしまうでしょう。
小説を書けることが凄いんじゃなくて商業として売れる小説を書いてお金を稼げている人が凄いんです。
そうして「いつまでも小説なんて書いて現実逃避していてはいけない!」と感じた僕は、真人間になる為に小説を書くのを止めました
小説を書くのを止めてなにか変わったか?
ですが小説を書くのを止めても、ぼくは相変わらずダメな人間のままです。
小説を書くのを止めたらその時間がそっくりそのままアニメや漫画などの別の現実逃避に変わっただけで、副業とか資格の勉強とか、そういう自分にとって有益なことはなにもできていません。
唯一やったことと言えばこのブログくらいですが自分の無能ぶりをネタにしてる道化みたいなこのブログが収益に繋がるとも思えません。
……これなら素直にクソみたいな内容でも小説を書いていた方が良かったんじゃねえかなあ……
小説を書くのは、本当に楽しい
自分の無能さを小説に責任転換し、散々小説をディスってしまいましたが、僕自身は小説を書くのは本当に楽しかったし、小説を書くことに時間を費やしたのも無駄だとは思っていません。
自分の考えた世界の中で、自分の考えたキャラクター達を動かして物語を作っていく……力量不足故に思い通りの物語を作るのは難しいですが、それ故に自分の思い描いた物語が書けたときの喜びは本当に大きかったです。
そしてどんなにしょうもない内容だったとしても、自分の手で作った物語は本当に愛おしいのです。
今のところ唯一完結させることができた作品は、僕の中では死ぬまで宝物になると思います。
できることなら、僕はまた創作活動をしたいと思っています。
ただ、今みたく仕事が怖くてなにも楽しめない状況で、現実逃避のようには創作活動をするのは嫌だなと思っています。
どうにかして仕事の不安を取り除いて安心を手に入れ、その時はまた真剣に創作活動に打ち込みたいものですね。
こういったダメな現実と向き合えないで
「俺は人とは違う夢を目指して人生を歩んでいるのだから仕方がない」
と夢を自分のダメな人生の言い訳にしている人に
小説家、ラノベ作家志望は多いかもね