先月末で32歳になってしまい、また一つ無駄に年を重ねてしまいました。
皆さんは「まともな男」と聞いて、どんな人を思い浮かべるでしょうか?
僕はこの「まともな男」というものに対して、ずっと憧れにも劣等感にも似た感情を抱き続けているのです。
自分だけがまともじゃなかった
まともという定義は人によってバラつきがあるでしょうが、私にとっての印象は
・正社員や自営業などの定職に就き、一定の収入を持っている。
・女性と付き合ったり友達を作れる程度のコミュニケーション能力を持っている。
・年相応の常識や社会性を持ち合わせている。
・結婚し家庭を養っている
挙げていくとキリがありませんが、パッと思いつくとこんなところでしょうか。
僕が6年程前に入社した建設会社の人は、皆結婚して家庭を持っていたし、コミュ力も常識も社会性もある、まともな人達ばかりでした。
その中で僕だけがまともな人間じゃなかったんですね。
女性と付き合ったこともなかったし、コミュ力が皆無で周りの人と意思疎通が取れずにトラブルばかり起こしてしまい、常識にも欠けていて非常識な行動を何度もやって周りを呆れさせ……ものの見事に上に挙げたまともな人の条件とは真逆のことばかりやっていましたね。
何度も上司や先輩から呆れられ怒られ「このままじゃいけない!」と、まともな人間になるべく色々と行動も起こしました。
「幼稚な趣味を持っていてはいけない!」とオタク趣味を辞め、仕事術の本を読んで勉強し、仕事漬けになろうとサビ残をしまくったりしましたが、どれも成果には繋がらず空回りするばかりで、上司からは「お前は全く戦力になっていない」「努力が微塵も感じられない」と散々な評価を下され、クビ同然で仕事を辞めてしまいました。
その後大枚をはたいてコミュ力を鍛える為にセミナーに通ったりしたものの、コミュ力は身につかずまともな人間になることもできず、今の仕事でもこれまでと同じ失敗を延々と繰り返してしまっています。
・自分は人の皮を被った化け物なのか?
自分は人間じゃなくて、人間の皮を被って自分を人間と思いこんでる醜い怪物なんじゃないか?
と思うことがあります。
あまりにも、周りの人とやることや思考がズレてしまっているんですよね
簡単な仕事の指示を何度聞いても理解できずに頓珍漢なことをしてしまったり、誰でもすぐに思いつくようなことがどれだけ頭を捻っても思いつけなかったり、自己中だったり配慮に欠けた行動をしてしまって周りの人を不快にさせたり怒らせてしまったり……。
本当に、何故自分だけがこんなにも人とズレてしまうのか、まともに出来ないのか、絶望が日々加速していくような心境です。
どこの会社でも嫌われ、家族からも嫌われ、そんな事実に目を向ける度に自分がこの世で一番劣った存在で、生きるに値しない命、生まれるべきではなかった化け物なんじゃないかと思ってしまうのです。
まともへの未練が捨てきれない
年を重ねる度、どんどん「まとも」から遠ざかって劣等生物へと成り下がっていくのを痛感しておりますが、未だに「仕事で認められたい」とか「女性と付き合いたい」なんていう「まとも」への未練が捨て切れません
そしてまともではない僕のような無能が「まとも」を手に入れるには普通の人の何倍も努力が必要なのは分かっているのですが、これまでなにをやっても失敗ばかりだったせいで無気力な状態が続いており、努力をするのもしんどくなってしまってる状況です。
「まとも」を得ることを諦めれば楽になれるのかとも思いますが、充分に舗装された「まとも」という道ですら生きられない人間が舗装をされていない獣道を生きることなどできるのかという不安があります。
見苦しく足掻きながら、手に入らないと分かりながらも「まとも」にしがみつき、劣等感にまみれて生きるしか今の自分には道がなさそうです。