少し前から、筋肉少女帯にハマっています。
狂気を感じるどす黒い世界観の曲から馬鹿馬鹿し過ぎるくらいコメディタッチの曲まで、振れ幅が大き過ぎるのが筋少の魅力ですが、今回はそんな筋少の曲の中でも(個人的に)勇気とやる気をくれる名曲をご紹介したいと思います。
蜘蛛の糸
まるで壊れた機械のような不気味な笑い声と「大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫……」とどう考えても大丈夫そうじゃない雰囲気の歌いだしから始まる曲。
友達のいない根暗な学生の陰鬱な妄想を歌ったような内容で、一人でノートに猫の絵を描きながら、周りのリア充達が楽しそうに笑ってるのを「くだらない連中」と妬み、いつか蜘蛛の糸をのぼってこんなクソみたいな世界を見下ろしてやる! と考えながらひたすら自分を保っているような、そんな哀れな人間の姿が描かれています。
まさに僕のような陰キャのダメ人間を歌った曲と言えるでしょう。
尤も、大槻ケンヂさんはこの曲を「内向的な人に向けた応援歌みたいなつもりで作りました。僕も内向的な学生だったので」と語っていますが、オーケンさんは筋少で大成し小説も書いたりタレントもやっていた凄い人なので、僕みたいな無能がこの曲にすがってもただただ哀れなだけなのですが。
それでも、あらゆる面で普通の人達から大分劣っているダメ人間の僕にもいつの日か蜘蛛の糸を登って今の場所から抜け出してやる! と行動する気力をほんのわずかですが与えてくれる、そんな曲でもあります。
そしてこんな陰鬱な曲ながらMステでも放送されたり、進研ゼミのCMソングとして使われていたりもします。
よくこの曲使おうと思ったなあ……
銀輪部隊
銀輪部隊とは太平洋戦争中に自転車での行軍を担った人達の名称ですが、この曲は人生でもがき苦しむ孤独な男達を、自転車を必死で漕ぐ人のように例えて歌っています。
闇の中のような苦しい世の中、それでも光を見つけ出してここから抜け出すチャンスは必ずあると信じて、リア充になって離れていく仲間に悔しさ紛れの賛辞を送ったりして、泣きながらも駆け抜けていく男達の姿がユーモアだけど哀しくて、それでいて勇ましくて共感させられます。
前の見えない苦しい状況であっても、いつかそこから抜け出す為に、必死に自転車を漕いで足掻き続けろ! という勇気を与えてくれる曲です。
暁の戦力外部隊
生まれた時から戦力外! という、インパクトの強い歌いだしから始まる曲。
もうすぐ世界がヤバいことになるという時に頭の良い有能な人達はさっさと逃げてしまい、世間から戦力外通告を受けたようなダメな奴等が立ち向かうという内容です。
どこでも邪魔者扱いで、何度も世間から戦力外通告を受け、まともな世界じゃ役立たずだからせめて戦場で好き放題に暴れてやるぜ! という開き直りと同時に強い意志が見える曲です。
僕も学校でも仕事でも大体邪魔者扱いで使えない奴と戦力外通告を何度も受けている無能なので、もう自分も戦力外人間として開き直って生きたいと考えつつあります。
とはいえ実際に世界の危機に戦場に立って戦えと言われたら多分無理ですし、役立たずになってすぐに死ぬのがオチでしょう。
あくまでも結婚とか仕事とか、そういう社会人として要求されるまともな要素を満たせない戦力外人間でも、開き直ってタフに生きていきたいと思います。
魅惑の筋少ワールドに、君も踏み込んでみないか?
かなり偏ったラインナップですが、個人的に人生の応援歌にしたい筋少の曲をご紹介しました。
僕が筋少に嵌ったのは比較的最近でかなりのニワカでありますが、僕のようなダメ人間ならハマること間違いなしの強烈な魅力を持っているグループなのには間違いないので、まだ聞いたことがない人達は是非、その素晴らしい世界観に惚れて欲しいですね。