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色々と終わってるアラサー男が迷走するブログ

吉良吉影と僕の共通点

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出展 荒木飛呂彦 ジョジョの奇妙な冒険 37巻 集英社

 「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」に登場する敵キャラの一人、吉良吉影

 少年漫画の敵キャラとしては異色な描写で人気を誇るキャラクターですが、この吉良吉影と僕に共通点があったことを最近知ったので、そのことを書いていこうと思います。

 

吉良吉影という男の生き方

 物語の舞台となる架空の街、杜王町吉良吉影は、カメユーチェーン店という会社でサラリーマンとして働いています。

 ハンサムな顔立ちと振る舞いから女子社員から人気があり、仕事も真面目にそつなくこなしているようですが出世欲などの情熱はあまり見られず、同僚からも「付き合いが悪い」「悪い奴ではないが影が薄い男」と評されています。

 吉良吉影は「心の平穏」を保つことを信条としており「夜8時までには家に帰り、寝る前にホットミルクを飲んで20分間身体のストレッチを行い、11時には床に就いて必ず8時間は睡眠を取る」という独自のルーティンを保っています。

 会社での立ち振る舞い方も、夜も眠れなくなるような無駄なトラブルを避けて平穏な人生を生きたいという吉良吉影にとっては最適の処世術ということでしょう。

 

 そして、表では人畜無害なサラリーマンとして振る舞っている吉良吉影ですが、その本性は人を殺さずにはいられない性を抱えた、生粋の殺人鬼という恐ろしいもので、これまでに何人もの手が美しい女性を殺害し、その手だけを「彼女」として愛でるのが趣味という、凄まじいド変態でもあったのです。

 

 それまでのジョジョの悪役キャラは「強大な力を手に入れ全てを支配する!」といったような非常に分かりやすい性格をしている奴が多かったのですが、大それた野望などとは無縁で平穏な暮らしを営んでおきながら、裏では自分の欲望の為に躊躇なく殺人に手を染める吉良吉影のキャラクターは少年漫画としてはかなり異例の屈折したキャラだと言えますね。

 

 極悪人なのは間違いないですが、仕事はそこそこ、プライベートを大事にしたいという吉良吉影の価値観自体は極めて真っ当で、その生き方も無駄のないスマートなものであり、本音を言うと僕も吉良吉影のような生き方には結構憧れてしまいますね。

 

吉良吉影と僕の共通点、相違点

吉良吉影と共通しているところ

 そんな吉良吉影と僕の共通点ですが

 ・高齢出産で産まれた子供で、両親とも他界

 ・残った実家で一人暮らし

 ・自身の平穏を一番大事にしたいという価値観

 吉良吉影は両親が高齢になってから授かった子供故に溺愛されていたことが語られていますが、僕も両親が40後半~50前半の頃に生まれたことで、先に生まれていた他の兄弟達と比べても大分甘やかされて育てられました。

 吉良吉影は少なくとも21歳の頃には両親を失っているようですが、僕は20年前に母が他界、父も1年前に他界してしまって、現在は実家で一人暮らしをしています。

 そして前述の通り、無駄なストレスを抱えず、自身の平穏を大事にしたいという価値観に基づいた吉良吉影の生き方は僕の価値観にも一致しており、ジョジョを知ってからは「こんな生き方したいな」と憧れている存在でもあります。

 

吉良吉影と僕の違うところ

 では吉良吉影と僕の違うところはというと

 ・殺人衝動は持っていない(当たり前)

 ・吉良吉影はハンサムだが、僕はブサメン

 ・吉良吉影は有能だが、僕は無能すぎるダメ人間

 まず当たり前ですが僕は吉良吉影のように殺人衝動はもっておりません。

 吉良吉影は会社の若い女性社員からもランチに誘われる程の色男ですが、僕は典型的な三色チーズ牛丼顔、所謂チー牛顔のブサメンなので、異性からは相手にされず同性からもバカにされて嫌われています。

 吉良吉影の家には子供の頃に取った賞状やトロフィーが多数ありますが、それらはいずれも3位や4位のものばかりで、これは「1位や2位だと嫉妬されるけど見下されるのも嫌だ」という吉良吉影の考え方から、嫉妬もされずかといって馬鹿にされることもない3位や4位を狙って取るようにしていたんですね。

 狙って3位や4位を取れるってその気になれば1位や2位を取れるような実力がなければ不可能なことであり、社会に出てからの吉良吉影も「戦ったとしても誰にも負けない」と語っており、本来ならエリートビジネスマンとして活躍できる高い実力と闘争心を持っていながら、敢えてそれを抑えて平凡なサラリーマンとして立ち振る舞っていることが分かります。

 一方で僕は子供の頃からなにをやっても下から3番目くらい、全力でやっても精々中の下くらいにしかならない、全方位で無能な低スペック人間です。

 大した責任もなく気楽な立場ではありますが、それはなにをやらせても人より遅くて失敗ばかりの無能故に「こいつに任せられる仕事はない」と見放されているからであり、見下されない程度には自分の能力をアピールできる有能さと器用さがある吉良吉影とは全く真逆です。

 

 こうして書くと僕と吉良吉影には共通点なんて全然ないですね。

 改めて、吉良吉影の生き方は無能には真似できない、ハードルの高い生き方なんだと再認識させられる次第でした。