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色々と終わってるアラサー男が迷走するブログ

セミリタイアを考える

 今日も今日とて仕事でやらかして恥をさらす日々……自分のせいとはいえ、生きてるのが嫌になりそうです。

 そんなダメ人間の僕が少し前から気になっているのがセミリタイアという生き方でして……。

セミリタイアは無能なダメ人間の救世主?

 セミリタイアっていうのは貯蓄や投資である程度の資産を築き上げた上で定年より早く仕事を辞め、必要な分だけ働きつつ余生を謳歌する生き方で、司会業で人気を博した大橋巨泉さんが提唱していたことからかなり昔からあった生き方です。

 最近だとFIREなんて名称で呼ばれたりもしますが、投資で資産築いて自由な人生を謳歌しましょう! みたいな考え方は同じかと思います。

 僕はそういう生き方があるのは知ってはいましたが、そんな生き方ができるのは年収一千万以上稼げる外資系企業でバリバリ働くエリートビジネスマンくらいで、僕のような金もねえ!能力ねえ!知恵もねえ!な無い無い尽くしの無能には全く無縁の世界だと思っていたのです。

 仕事嫌だ……辛い……働きたくねえ……と泣き言をいいながら定年まで働き続けるしか無能に生きる道はないのだと。

 

 ただ、セミリタイアという生き方を実践している人は結構いて、その中にはエリートとは無縁であろう人達もセミリタイアに踏み込んでいるのを意外と見かけるのです。

 

 

 

熱血硬派!人生よよよの貧乏セミリタイア塾!

 

 まずはセミリタイア界のレジェンドと言われるお方、人生よよよさん。

 高卒で就職した工場でひたすら質素倹約に励み、29歳で3000万の資金と共に会社を辞め、現在は大分県杵築市で月一万のアパートに住みながら節約とブログ収入、ポイ活でセミリタイアをエンジョイしているようです。

 

32歳、1000万でセミリタイアした男のブログ

 

 そしてもう一人、タイトル通り32歳で1000万の貯蓄を基にセミリタイアを決行したくろやぎさん。

 無職や病気を経て、現在は実家に住みながら短期のアルバイトや投資で資産を確保しつつ、かなりドギツい視点から見た世の中の様子をブログで綴っておられます。

 

 数あるセミリタイアブログの中でこの二人を紹介したのは、メンタル的な面で自分と通ずるものがあると感じたからです。

 お二人とも、働くことをなによりの苦役と捉え、働かないことこそ他の全てに勝る幸福というスタンスで生きているんですよね。

 

 よよよさんは学生時代から既に「自分は働くのに向いていない」と自覚しており、自身の事を「コミュ障で人をイラつかせ、働いてもミスばかりの三角コーナーの野菜の皮より役に立たない人間」と自虐しており、そんなポンコツ人間に許された最後のオアシスがセミリタイアであると語っています。

 

jinseiyoyoyo.hatenablog.com

 この役に立たない人間とはまさに僕のことで、ここまでピタリと言い当ててしまうことに感激すら覚えてしまいました。

 

 くろやぎさんは重度のHSP(非常に感受性が強く敏感な人)に苦しんでおり、ご自身の事を「完全無欠の社会不適合者」「なにをやっても中の下どころか下の上に行けるかも怪しい」「仕事で生じた苦痛はどんなことであっても癒せない」と語っており、労働が自身にとっていかに苦しく、地獄のような日々だったかを語っておられます。

 

semirita-1000.com

 自分はここまでではありませんが、日曜の昼過ぎにはすでに月曜からの仕事のことを考えて憂鬱になり始めるし、月曜の朝が来たらまた仕事で失敗して怒鳴られたり馬鹿にされる恐怖が頭を過って苦しくなるので、気持ちは大いに理解できます。

 

 優秀なエリートに許された特権だと思っていたセミリタイアですが、よよよさんとくろやぎさんの生き方はそれとは真逆、無能で役に立たない人間に許された最後のオアシスとでも言うべきものでした。

 

 無能なダメ人間としか言いようのない僕にとって、これは正に目から鱗、この苦しい日々から抜け出す為に蜘蛛の糸が降りて来たかのような心境でした。

 

セミリタイアは修羅の道?

・金の壁

 ただ、いざセミリタイアしようとなると、様々な障壁にぶち当たることは想像に難くありません。

 まずはセミリタイアの為の資産ですが、バラつきはあるもののセミリタイアを実行した人達は最低でも1000万は資金をもっているようなので、まずは1000万を目指します。

 よよよさんは仕事を始めて一年目で既に200万を貯めており、八年目の時点で1600万も貯蓄に成功してその上で投資信託を始めて資産を増やしています。

 一年で200万を貯めようとすると、月給だけだとおよそ17万程度必要な計算になりますが、寮住まいで家賃を抑えられたとしてもこの額がいかにハードルが高いかと言うことは想像に難くありません。

 僕のように実家暮らしで家賃がかからないならまだなんとかなるかもしれませんが、これでもかなりカツカツになってしまいます。

 くろやぎさんは20歳の時点で100万円、そこから月8万円貯蓄で約11年働いて1000万を貯蓄したとのことですが、こちらはまだ無理がない数字ではあるものの、これを10年も頑張れるのかという精神的なハードルが高いです。

 

semirita-1000.com

 ・セミリタイア後の壁

 とりあえず1000万でセミリタイアを決行するとしても余程上手くやりくりしなければ1000万などすぐになくなってしまうでしょうから、セミリタイア後も知恵を絞って質素倹約を心掛けなければなりません。

 よよよさんはほぼ毎日のようにネット上でクーポンやセール情報をかき集めて節約生活をしていますが(本人曰く物乞い活動)、そのアンテナの広さは僕のような常人が真似するには非常にハードルが高いです。

 収入源も確保しないといけないので、アフィリエイトや投資などである程度収入を得ることができるのが理想ですが、副業で5万稼ぐだけでもかなりハードルが高いと聞くので、これだけで生活というのは余程時間をかけて勉強・実践しなければ難しいでしょう。

 一番簡単なのはアルバイトや派遣で週3、4回程度を目安に働くことですが、30代の今ならともかく、年を重ねて40、50になったときまで働き口や体力を確保できているのかという不安はあります(50過ぎても派遣で働いている人はちょくちょく見かけたので、不可能ではないとは思いますが)。

 

 収入の問題もありますが、年を取ると身体の不調や病気に見舞われてしまう可能性も否定できません。

 現にくろやぎさんは詳細は不明ですが病気を患ってしまい、この先の暮らしに大きなハンデを背負ってしまっているようで、1000万でのセミリタイアに関しても「自分みたいになにかあったら詰みだからかなり無謀」と語っています。

 

 そしてセミリタイアするとなるとどうやって収入を得るかにしろ、少なくとも正社員ではなくフリーターや無職等の世間的に不安定な地位に身を置かなければならなくなります。

 世間様からはあまり良い目で見られず、結婚はおろか異性と付き合うのも難しくなり、生活に大きな制約がかかるのは間違いないでしょう。

 なるべく働かなくていいという幸福に対し、人生の他の幸福をどれだけ捨てられるかがセミリタイアの課題となるのでしょう

 

・いざとなれば逃げられるというのは安心につながる

 セミリタイアについて延々と考えてみましたが、現状の僕が実行するにはかなり難しい道のりだというのは間違いないです。

 ただ、僕みたいなどうしようもない無能な人間は仕事を頑張って認められたり結婚して家庭を持つような一般的な幸せを得るのは難しい……というより無理ゲーなレベルなので、なるべく働かなくても生きていけるのならそっちを選びたい……というかそれしか幸せになる方法はないと思ってしまうんですよね。

 なによりも自分とは無縁だと思っていたセミリタイアという生き方が、まだ自分にもできる可能性があるかもしれないと知ることができたのは今後の人生において「いざとなれば逃げられる」という心の余裕に繋がりました。

 

 いつかセミリタイアで幸せになる、その気持ちを糧にすれば、これからの仕事も乗り越えられそうです。